またまた今朝の新聞でのこと。
 政府は、介護・環境・観光等、将来の成長が見込まれる分野で、職業の習熟度や知識を客観的に示す「段位」認定制度の本格的な検討に着手したとの記事を見かけた。段位は働きながら取得できるようにし、認定を受ければ、同じ業界なら別の会社に移る場合も適正な待遇を得られやすくするとのことである。
 そうなったとしたら、将来介護現場において、「介護七段」や「介護永世名人」等という称号を持った人が現れることになるのか。そうだとしたら、介護福祉士等の国家資格はどう扱われることになるのか。今ある国家資格制度を何らかの形で拡充すればよいだけの話ではないか。こんなことをすれば、逆に仕事の間口が狭まるばかりだと感じるのは自分だけだろうか。
 しかし、キャリアが示されることで、介護する側は自身の保証が得られ、介護される側は安心を得られるという、一定のメリットはあるとは思う。その反面、介護は人を看る・人と接するという仕事である以上、判断の基準をどう設定するかが非常に難しいはず。
 「段位」等というものより、介護分野への予算配分を多くし、労働環境改善、賃金のベースアップ等の方策を打ってくれるだけでよいと思う。捻くれたものの見方をする自分にとって、このような行動は、民主党社会主義政権が公務員労組に気を配り、新たな天下り組織を形成するためだけの行動という気がしてならない。