選抜高校野球が開幕し、野球熱もいよいよ上昇かと思っている矢先に、以下のような記事を見つけた。
 「21世紀枠に負けて末代の恥、云々・・・。」
 某高校の監督が、試合後のインタビューで発言した言葉らしく、早くも問題発言やら暴言やらとして、マスコミの攻撃対象となっている様子である。確かに高校野球を教育の一環と括れば、自分の力量や自分の失敗を責める前に一生懸命頑張った自校の選手や相手校の選手に対し、先ず、敬意を払うべき発言をすべきだと思う。勝ち負けだけが高校野球の全てではないと認識されているだけに、世間一般において、「この監督は一体何様のつもりか」となるのだろう。
 しかし、この監督を1人の勝負師として考えた場合はどうだろう。自分には本心から相手校を見下して吐いた言葉とは思えない。選抜に出る高校は、単なる代表校ではなく、県内外の何百校から選ばれた代表でもある。まして、このチームは昨秋に某ブロックを制したチームである。それまで戦って敗れていった他の学校の選手達の思いを背負って甲子園に出場している。だからこそ必要以上に21世紀枠という曖昧な選考枠に疑念を抱いたのではないだろうか。ただ「悔しい」という表現の仕方を間違えただけの話だろう。
 失言、誤った発言をした事のない人間なんぞ皆無だろう。国の行く末を左右するような政治家の失言ならば、追及すべきだと思うが、高校野球の一監督の言葉に、そこまで過剰な反応を示すのはどうだろう。そんな暇があるならば、某党某幹事長が韓国を訪問した際に吐いた日本国民への暴言等をきっちり追及せよと言いたい。実際にはこの監督に限らず21世紀枠に疑念を持っている人や、過去の選抜のように純粋に、強いチームだけ選抜した大会を見たいとか思っている人はいるのではないだろうか。