先月29日に、第82回の選抜高校野球大会の選考委員会が行われ、選抜出場校32校が決定した。プロ野球各球団も本日より春季キャンプへ突入ということで、野球の季節が始まろうとしているのを少しずつだが実感している。いよいよかという思いと、もう少し時間があればという思いが交錯し、何とも表現の仕様がない感情が胸に湧いている。
 それもそのはず、小学生にとっての甲子園とも云うべき大会の予選が、5月の連休には始まってしまう。6年生が6年生としての力を発揮出来、チームがチームとしての体を為すのは、概ね7月後半になってからという傾向があるにも関わらず、5月という極めて早い時期に結果が残せるチームを作らなければならない。勝てるチームを作らなければならないのである。5月の連休迄に、6年生の自覚を持ってプレー出来る子供なんぞ、正直そんなにいないだろう。
 先を見据え、各自が課題を持って練習に取り組むべき等という言葉は、大人だから述べられる・理解できる言葉であって、今が楽しいか、苦しいかで判断・行動しようとする小学生には到底分かり得ない言葉である。それを如何にして、子供に伝えるか、如何に説明すれば、小学生に理解してもらえるか、非常に悩ましい問題に突き当たっている。残り僅か3ヶ月しかないという事を小学生が自身で理解をし、行動に移せるものなのだろうか、疑念が尽きない。
 長男は、流石に3年以上に亘る洗脳の成果もあってか、ロードワークダッシュ、素振り、シャドウピッチング等、自己で課す練習の全ては学童の大会でタイトルを奪う為のもの、県下ナンバーワンのショートストップになる為のもの等と先を見据えた目標設定と理由付けが出来るようになった。しかし、ストイック過ぎるこの考えが原因で、長男がチーム内の他の一部5年生と最近上手くいっていないということもまた事実である。一流の指導者ならば、このような軋轢も生ませず、小学生をその気にさせる一言も発せられるのだろうが・・・。