民主党の某代表は、ニューヨーク・タイムズ紙など各国主要英字紙に「日本の新しい道」などと題した論文を掲載したとのこと。なんでも国家目標として東アジア共同体の創設を目指す考えがあるらしい。この考えの根底にあるのは常々口にしてきた「友愛」だそうだ。
 EU通貨統合等は勿論の事、北米豪経済や中南米経済圏が発展し、経済そのものがグローバルに展開している状況から判断してもアジア地域における共同体を形成し、さらに強い通貨を作り世界経済に対抗していく必要性があるのも確かな事だと思う。しかし、EUのそれと、某代表が掲げるそれは明らかに異質のものだと思われる。資本主義・自由主義国家同士の共同体ならば問題は比較的少ないだろうが、共産主義国家を交えての共同体なんぞ問題だらけで現実にあり得ない話だろう。
 何処と何処の国を念頭に置いて東アジア共同体なるものを考えているのか知らないが、恐らく日本・中国・韓国あたりがこの人の頭の中にあるのだろう。経済については素人の自分でも、この三国の貨幣価値や経済レベルに大きな差があることぐらいは知っている。東アジア共同体を形成し、通貨をも統合すると言う事は、日本の円の価値を大きく貶める結果を招くだけではないのか。
 某代表は、これまでも幾度となく日本国民を馬鹿にするような言葉を吐いてきたようだが、日本の主権を他国へ移譲しても構わないとするような言動・思想だけは本当に聞き捨てがならない。この人は、日本国民の生活を見ずして、一体何処を見ているのだろう。そんなに中・韓が大事だというなら、中・韓へ移住してしまえばよい。日本国民の為に仕事をすることが出来ない政治家なら政治家など辞めて、いっそのこと「友愛」を信仰する宗教家にでもなってしまえ。政権奪取を間近に控え、浮かれ過ぎて妄想が激しくなったのではないか。