【09衆院選 21世紀臨調党首討論に自民が難色】
 「21世紀臨調」(新しい日本をつくる国民会議)が12日に企画している自民、民主両党の党首討論に、自民党サイドは無編集、地上波のテレビ放送を条件に突きつけたとのこと。報道サイドの(冒頭)見出しによれば、いかにも自民が企画された「党首討論」そのものに難色を示しているかのような見出しを付けてはいるが、内容を読めば、前述のような解釈になる。
 この「見出し」一つとってみても今のメディアの姿勢が良く分かる。公平中立な姿勢を取るべきメディアが公平中立な姿勢をとっていない。現政権にすれば、現政権に対する審判を下される立場にあり、恣意性の排除を求める事は当然の事だろう。それなのに恣意的な見出しを付けて、一定方向に印象を操作しようとするとは一体何事かと思う。メディアの意図に沿った印象操作、情報操作が、如何に行われているかを示す内容の記事である。
 大体にして、自民党に「無編集」・「地上波のテレビ放送」の条件を引き合いに出されること自体おかしなことである。これまで出してきたメディアの情報にバイアスが掛かっていた事をあからさまに指摘されたようなものではないか。プロパガンダの媒介として、改革の推進力として、国家運営の為に果たしてきたメディアの役割は大いに理解できるが、今のメディアにそのような(国家の為という)意思は全く感じない。権力や既存社会に対する批判をしていれば大衆に受け、自己の利益に繋がるという姑息な意思しか感じない。そのような行為が、どれだけメディアの信用を地に堕としているのか、そろそろ自覚すべきだと思う。
 とにかく、無編集、リアルタイムでの党首討論を出来るものなら徹底的に行ってもらいたい。どの国民もメディアの意見を聞きたいのではないはず。正しい事実を見聞きし、自己の意志で判断を行える環境があればそれで良いのである。
 そのような環境にあったなら、良いものも悪いものも批判ばかり展開してきた政党が、次の政権を握ろうかとしている現状もなかったはずだ・・・。