願いは届かず、スポ少大会も市予選準決勝敗退となってしまった。
 これで、今シーズンは全国という舞台への出場が完全に叶わぬものとなってしまった。学童大会での敗戦を引き摺り、1ヵ月という期間があったにも関わらず、チームを上手く立て直すことが出来なかった。それが一番の敗戦原因であろう。選手、監督及びコーチ、そして親、気持ちを一つにし、全員でここまで戦ってきたチームだけに、この敗戦の責任は全員にあると言える。
 敗戦の責任を担う一員として、一晩(悔しくて寝れなかった)寝ずにいろいろ考えていた。身体能力、体力、技術、精神等と敗戦原因を探っていけば、いろんな部分の不足が見えてくる。しかし、やはり一番不足していたのは、物事を成し遂げようとする際に必要な精神的部分である。「勝ちたい」「絶対負けたくない」という強い気持ちである。
 一昔前に比べると、野球もかなり科学的要素の強いスポーツという認識が生じてきているように思われる。しかし、それも基を辿れば、「上手くなりたい」「人より速い球が投げたい」等と、精神に基づく行為である。「勝ちたい」等という強い気持ちがあれば、おそらく自身にとって良いプレーが出来たと思った時は、そのまま自信に直結し、次のプレーに反映させることが出来るだろう。1本のヒット、一つの打球処理でその後のプレーが格段に変わる選手もいる。思えば、そのような選手が殆どいなかった。試合や練習を通し、少しでも何かを掴み、自信に繋げる事が出来る選手が少なければ、勝てる確率は自ずと低くなる。
 この後、大会自体は幾つか残っているものの、上に繋がる大きな大会はない。直感的なものであるが、この大会の敗戦によって、チーム内部がバラバラになるような雰囲気を感じた。これから先、負け続けるのは嫌だと思う選手がいる一方、この先の事など、どうでも良いと思う選手もいるようである。親にしても、厳しくやっても勝てないならば、楽しくやれるチームに変えた方が良いという意見も一部あるよう。一つだと思っていたチームだが、負けが込むに従い何処からか綻び始めたようである。勝負に勝てないと、いろんな部分に良くないものが発生することを改めて思い知らされた。
 来年は長男がいよいよ最後の勝負の年を迎える。どのような方向で、どのように舵を切っていくのかについては分からないが、こんなもに寂しい思いで夏を迎えるのだけは勘弁してほしい。