昨年度に引き続き、今年度もスクールソーシャルワーカー(SSW)の事業委託を再び受けることになった。配属先は、昨年度と同様の市外某中学校である。継続とは言えども、事業再開まで約3ヶ月間もの期間が空いてしまっている。その為、昨年度に支援対象となっていた生徒の動向も気掛かりだったが、それ以上に、新たに(援助対象生徒の)担任となった先生と、この時期に、一からコミュニケーションを取らなければならないかもしれないことが億劫でならなかった。
 昨年度に感じた事だが、福祉職間では多少言葉が不足していても何となくコミュニケーションを図ることが出来るのに対し、異業種間では言葉が不足していると上手く伝わらない事が殆どである。伝えたい事を伝える為に、通常の倍ぐらい言葉を使い、遠回りをしながら説明を行う。それらの行為を繰り返し、ようやく相互理解に結びつく。昨年度関わった先生方が、援助方針や役割等について、上手く(担任に)申し送っておいてくれれば、時間も労力も費やすことなく済む話なのだろうが、それも他職他分野の事なので、どうなっているのか分からない。また、新たに(援助対象生徒の)担任となった先生が、自分の見立ての中に福祉の視点を必要としているかどうかという新たな疑問も湧いてくる。分からない事が多く、それが余計な不安を一層と呼び込む羽目に。
 と、なれば、どんな状況にしろ、一度はこちら考えや見立て等を含めたコミュニケーションの場を設けなければならないだろう。日頃、傾聴することの方にウエイトを置きがちな生活をしている為、会議開催の呼び掛けや積極的な(自己主張的)意見提示等はどうも苦手意識が先行する。
 それでも、意を決し、職員室へ。
 特殊な空間の特殊な雰囲気に圧迫されそうになりながら、窓口となる新任の教頭先生に担任等を交えた会議開催の申し出を行うと、意外な程あっさりと了承という返答があった。昨年度の事に関しては、概ね前任の教頭先生や市教育委員会を通し聞いているとのことである。しかし、これは存在や活動実績に関する部分を考慮してもらっての返答であって、こちらが心配しているコミュニケーションという部分をクリアしての返答ではないだろうと思っている。
 昨日、この出来事を通し、コミュニケーションを図ることが苦手だということを改めて思い知らされたような気がした。しかし今更、コミュニケーションが上手く図れるような人間になるとは思えない。だが、上手くはなれないにしろ、何らかの努力をしなくてはならないと思っている。次世代を担う社会福祉士は、こうならないよう、今からしっかりと勉強をしておくべきであろう。