昨日、黒部名水ロードレース(ジョギングの部/3Km)に参加した。
 数か月前、スポ少父母会の某年長者が発した冗談半分の一声が、今回参加の背景にある。何気ない一言が、いつしか半ば強制に近い力を持ち、その結果、殆どの父親が参加せざるを得ない事態になってしまった。言葉とは、時にすごい力を持つ事を改めて実感させられた。
 ジョギングで3Km程度なら楽に走れるだろうと安易に参加を決めた自分も確かに悪い。その時に冷静であったなら、後付けのペナルティーが付いてくることぐらいは想像できたはずである。しかし、他のお父さん連中には負けないという変な自信があった為、ペナルティー等は自分に一切関係のない事だと思っていた。4分前にスタートする(スポ少の)子供達の誰か一人にでも追いつくことが出来なければペナルティーという、個別の命題が出る迄は・・・。
 4分もあれば、どんなにスローペースで走る子供であっても、1Km位は先へ行く。加えて、過去最多といわれる程の人々が参加し、路上の混雑が予想される中、自分の走るスペースを確保しつつ、一定のペースで走れる保証は何処にもない。そのような条件の下、子供の捕捉は至難の業である。
 スタートしてみると案の定の結果であった。沢山の人を避ける為、あっちへ行き、こっちへ行きと、無駄な動きが非常に多く求められる。その為、普段走っている時以上に疲労が蓄積し、残り1Km程度となったところで、本当に心が折れそうになってしまった。心が折れそうになりながらもユニホーム姿の子供達が何処かにいないか探しながら走った。ゴール近くでようやく1人捕捉したものの、残念ながら、その子は体操服を着た新入部員であった。ユニホーム姿の上級生達に追い付こうとは、所詮無理な話である。上級生達はスタートから概ね12分〜16分の間にゴールする走力を持っている。仮に1Km4分のペースで走っていたとしても追いつくはずかない。その日の午後に行われた練習試合の最中に、塁審をしながら何度しゃがみ込んだ事か。疲労の度合いが半端ではなかった。
 今回、父母会の方々の温情により、流石にこれ以上のペナルティーを受けることはなかった。しかし、今回の参加が楽しかったのか、来年も出場したいと云う方々や、来年は5Kmに参加し、父親間で正確な順位を出したい云う方々が数名居られることに驚いた。こんなにしんどい思いをしながら走るジョギングなんてジョギングではない。
 これが毎年のスポ少父母会恒例の行事にならなければ良いと切に願う。