昨年11月下旬に全国の学力テストでトップクラスを維持している秋田県が、同じく上位を維持している富山県に習って難解な算数などの問題を解かせる「思考大会」を行ったらしい。
 思考大会とは
 現下の学校教育でもっとも大切なものとされている児童生徒の思考力、創造力を開発・伸長するねらいをもって、昭和32年に企画されたこの事業であり、人間に与えられた特権ともいえる「考える」ということの大切さを強く意識し、じっくり考える機会を子供たちに与えようと設けられた大会であるとのこと。
 問題例
ABCDEの5人が10点満点のテストを受けました。
5人の発言を元に、各人の点数を答えてください。
なお上位2人の点数の和は、下位2人の点数の和のちょうど2倍でした。
A「私とBさんの点数の差は1点です」
B「僕とCさんの点数の差は3点だよ」
C「私とDさんの点数の差は1点よ」
D「俺とEさんの点数の差は6点だ」
E「私とAさんの点数の差は3点です」
answer/自分で考えよう・・・。
 小学校5年生だったか、6年生だったか明確に覚えていないが、担任の先生の勧めで、この思考大会に参加した記憶がある。何点取れたかも覚えていないが、問題を読解する力が必要だと痛切に感じたことだけは覚えている。
 ものが溢れているこの時代、任天堂DSなんかでもこの類のソフトがたくさんある。そのような部分から考えれば、今の子供達の方が能力開発に関係する問題に触れる機会も多く、柔軟に考える力を持っているのではないかと思う。
 そんな中、秋田県教委は「難問を解かせ、子どもたちの学習意欲を刺激したい。思考力や創造力を伸ばして頭の柔らかい子どもたちを育て、全体の学力の底上げを図りたい」と話しているらしい。
 しかし、その後の人生に活かせるかどうかは、結局その子次第である。イベントとしての継続はいいが、「難問を解かせ」等、押しつけのような趣旨で行うと、期待する効果は得られ難いのではないかと・・・。