以前から話題になっていたことであるが、政府・与党は、2009年度税制改正でたばこ税を引き上げる方向で具体的検討に入ったそうだ。一時1箱1000円という話もあった様だが、今回の検討案では、引き上げ幅を1本当たり3円程度(1箱60円)とする案が浮上しているようである。そこには、たばこ増税で新たな財源を確保し、社会保障費の抑制幅を緩和するというねらいがある。仮に安定財源を確保した場合には、社会保障費の抑制幅を2200億円から緩和できる余地があるとのこと。
 先日から何やら一部の報道で首相の発言が失言として話題になっていた。その首相の発言の趣旨のように「ふしだらな生活をしないで、(病気の)予防をきちんとすべきだというのが趣旨だ。予防に力を入れることで、医療費全体を抑制できる」という一面で、たばこ税増税なら敢えて反対することはないが、「取りやすい部分から先ず取る」、「困ったときはたばこ税増税」程度の思考で増税を検討しているのであれば、本当に許せない。
 これを許すと次はお酒、その次は化粧品、その次は・・・と嗜好品と呼ばれるもの全てが増税の対象となることだって考えられる。その前に国はもっとすべきことが他にあるだろう。
 このご時世に何で参議院宿舎の移転・新築の話がでているのか。そんなことに大事な税金を投与するぐらいなら、増税の話は一切するなと言いたくなる。無駄な国会議員の数を減らすとか、議員の報酬を半分にカットするとか、無駄な歳出を削って本当にスリムな状態にしてから国民に増税のお願いをするのぐらいの筋は通してほしい。