自分は知らなかったが、昨日11月11日は「介護の日」だったそうだ。
 何でも今年7月27日の「福祉人材フォーラム」において、厚生労働大臣より発表があり、“介護について理解と認識を深め、介護従事者、介護サービス利用者及び介護家族を支援するとともに、利用者、家族、介護従事者、それらを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進する観点から、高齢者や障害者等に対する介護に関し、国民への啓発を重点的に実施するための日”として制定されたようである。
 「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」を念頭に、「いい日、いい日」にかけ、覚えやすく、親しみやすい語呂合わせに理由があるとのこと。
 介護保険創設当時、介護の社会化が理念であったように覚えている。にもかかわらず、数年のうちにその理念はどこかへ失われていった気がしてならない。特にここ最近は家族がいるならば家族が介護をするべきという論調になってきている。介護の日の創設がその論調を強めたりすることになりはしないだろうか・・・。
 介護の日を創設することは相応の意味を持つと思われるが、前に目の前にある(施設・在宅の)介護崩壊を食い止める為の施策が優先ではないかと思う。もっと現実に目を向ける必要性があるだろう。実態が伴わないのに介護を支援しようという題目を掲げ、その日まで制定してしまう国の姿勢がいま一つ理解できない。