昨日、家に帰ると思いがけない人からの便りが届いていた。それは大学時代、共に寮で生活を送った友人からの便りであった。
 「元気ですか?」
 僅か、一文だけの便りであるが、大学時代を共に過ごした経験から、その一文にいろんな意味が集約されているのを知っている。何気ない一文であるが、今の自分にとっては無性に嬉しく有り難い言葉がけであった。
 思えば、彼は大学時代からそうだった。つらい時や悩んでいる時には、必ずといって良いほど抜群のタイミングで簡単かつ適切な言葉を掛けてくれる。普段はバカな事を言っていても、その様な時に発する彼の言葉は、停滞した気持ちや思考を無理なく動かしてくれるものだった。彼の言葉に「心を動かす力」を感じ取っていた。
 実は年明けから、間もないにも関わらず、公私ともに忙しく極度のストレス状態にあった。体調も悪く、もう少しで潰れる寸前だと滅多なことでは感じない感覚を自覚していた程だった。
 無理難題な要望・無理解・無責任・・・。
 もう一杯一杯の精神状態のところへ友人からの便り。モヤモヤ感や重圧感が僅かながら引いていくのを感じることができた。そして、少し落ち着いて物事を整理してみようという気持ちになった。
 近い内に、連絡を取り、感謝の意を込めて
 「そっちはどうや?」
 と、答えてみようと考えている。