在宅復帰支援について行き詰ると、度々考えることがある。
 在宅復帰支援についてのベースは、各機関のアプローチにあると思う。回復期リハ病棟の在宅復帰率(4月〜10月)は概ね60%に届くような数字である。これは、かなり高い在宅復帰率であると言えよう。しかし、在宅復帰の支援を行う度、自分の中のフラストレーションも高まっていくことも事実である。
 それは、在宅復帰支援における地域間の温度差である。某市は、(いろんな事情はどうであれ)早くから在宅復帰についての研修会/研究会を開催する等、市を挙げて在宅復帰を支援している。毎月、ブロック事に各施設のソーシャルワーカーやケアマネージャーが集まり、ケース検討会等を開催する。その上で、その地域に在宅復帰ケースがあれば、地域包括支援センターに配置される地域ケアコーディネーターがバックアップに入る体制をとっている。それだけでもかなり有り難いことと言える。
 ソーシャルワーカーが行う仕事は、実に煩雑で、正直、周囲の理解やサポートが得られないとやっていけない。解釈を間違ったり、判断を誤ったりすると、その反動も大きい。一日一日綱渡りをしているような心情の中で、第三者のアドバイスを頂けるのは本当に有り難いことなのである。(それが在宅復帰率向上の直接的な要因にはならないだろうけど。)
 ここはどうか・・・。要支援者及び特定高齢者へのバックアップだけに従事しているような気がする。困難事例を抱えた場合、どこに相談すればよいのか。又、介護放棄と思われるケースに直面した時、どう行動すればよいのか。
 ここにも一つ、地域間格差が・・・。
 明日、また問題を抱えたケースの退院カンファレンスが予定されている。行政の介入及びサポートが必要だと思われるケースだけに、きっと明日も同じようなことを考えてしまうのだろう。