今日、ある利用者様の今後について検討を行うために、家族面接を実施した。
 この方は、現状よりも過去(入院前)の生活状況に問題があった方である。1人暮らしというベースに加え、理解力・判断力の低下→マルチ商法→多重債務という経緯をもっているようである。幸い、家族の方がしっかりしていたので、事態の収拾や事後処理の方も何とかなっているとの報告を受けている。
 過去一度、同様のケースを扱ったことがある。その時は、家族状況や本人の生産性等を考慮し、自己破産という結果に辿り着いた。法律的な事が全く分らず、他機関のワーカーや司法書士のコンサルテーションを受けながら、何とかゴールまで到達させてもらったという苦い記憶である。ちなみに病院側の債権も自己破産とともに消滅してしまった為、経営者側に耳が痛くなるようなことを言われたことも・・・。
 この時、福祉だけでは限界があることを知り、司法福祉について少し勉強してみようと誓った。
 それから、はや○年が経過し、その時の気持ちはどこへ行ったのだろうか。
 今度は、家族の意向-本人の意思の間に立ち、
 本人の権利を擁護するとは?
 という問題に明確な回答を出せず、頭を抱えている自分がいる。