学童大会市予選、準決勝敗退・・・。
 子供達は出せる力を精一杯出し頑張っていた。県大会レベルでも優勝出来ると思われるチーム相手に、試合終盤まで一点差で付いて行った。我慢に我慢を重ね、試合終盤に得た二死満塁のチャンス。ワインドアップで投げるピッチャーの隙を突く、完璧なホームスティールだった。
 同点、そして逆転へと誰しもが思っていた瞬間だった・・・。
 贔屓目なしに、完全に足が先に入っており、クロスプレーでもなんでもないプレーだった。誰が見ても明らかなセーフだった。それ以前にキャッチャーが前へ出てくるタイミングが早く、明らかにインターフェア(打撃妨害)の状態だった。しかし、主審はホーム上のプレーに対し、「アウト」という宣告をし、ゲームの進行を促した。監督も必死に抗議したが、一旦下された判定は覆ることはない。一旦気持が切れると、大人でさえも立て直すのが難しい。次の回、勢い付いた相手チームに、いいようにしてやられ、結局追い付くことさえ出来ず、無情にもゲームセットとなってしまった。
 以前のブログにも書いたが、今年は本当にジャッジに泣かされることが多かった。その都度、子供達にはしっかりとプレーすることを意識させ、出来るようになる迄、反復練習を促してきた。監督は、今回の件を自分の采配ミスと子供達に説明していた。長年、子供達を相手にいろんなことを経験してきた方だけに、このような試合後でも、子供達に接する時の態度は立派である。本音はどうか分からないが、決して敗戦を審判のせいにはしていなかった。
 自分は、まだ監督ほど人格者ではない為、未だあのジャッジを受け入れることが出来ない。小学生にとって一番重要な大会で、しかもゲームの流れが明らかに変わる場面で、あのジャッジは流石に頂けない。長男をはじめ、子供達の必死な姿や、この大会にかける強い思いを間近で見てきただけに、本当に勝たせてやりたかった。悔やんでも悔やみきれないとは、正にこの事である。
 そうは思っていても、既に過去となってしまった現実が変わることはない。二つある全国大会の切符の内、一つを失ってしまったことも事実。全国まで続く大会の切符が残り一つとなってしまったことも事実。残された最期のチャンスを確実にものにできるよう、子供も親も気持ちの切り替えが必要だ。