改正国籍法とやらが昨日の参院本会議にて、賛成多数で可決し成立したそうだ。最高裁が今年6月、現行法の「婚姻要件」を違憲と判断したことを受けての改正とのこと。この改正により、未婚の日本人の父と外国人の母との間に生まれた子について、父親が認知さえすれば「婚姻」していなくても日本国籍が取れるようになったようである。
 度々ニュース等に取り上げられていた子供等の日本国籍取得がこの改正によって可能となる。これまでに被ってきた不利益がなくなり、日本人として差別なく堂々と生活を送れるようになればそれはそれで良い話だと思う。
 しかし反面、外国に住む女性は子どもの国籍取得によって自らも在留資格を得られやすくなることから外国人女性が、父親とは別の日本人男性に虚偽の認知を依頼する偽装認知が増加する懸念がある。いわゆる「ブローカー」、「認知屋」なるものが存在し、ブローカー-認知屋という不法なルートを仲介、そして虚偽の申請によって日本国籍を取得するものが現れることぐらいは容易に予想される。極端な話だが、それによって治安が更に悪化したり、財政状況が圧迫されたりすることも起こり得る。
 ・虚偽の届け出には、1年以下の懲役か20万円以下の罰金
  (虚偽の届け出には、国外退去と永続的な入国禁止という罰則もない)
 ・DNA鑑定は差別と判断される為行わない
 罰則らしきものはあるが、現段階における罰則内容と認定方法がザルすぎて愕然とさせられる。日本国籍とは、こんなに軽いものなのかと思ってしまう。
 金融危機、経済状況の問題と重なり、報道は完全にこの改正についてスルーしたようだが、良く良く考えると国家としての根幹を揺るがすような物凄い問題なのではないかと思う。
 政治家、マスコミは一体誰の為に、何処に向っているのだろう・・・。