昨日、退院カンファレンスを2件行った。
 いずれも隣接地区の方であるが、関係者からいずれも気になる言葉が聞かれた。その方々曰く、春先は退院や退所者が多く、在宅サービスが満足に組めない現状があるとのこと。
 施設サービス、在宅サービスの絶対数がこの地域には不足していることが、この言葉からも伺える。この現状のまま、介護療養型医療施設の廃止や療養病床の削減を向えることになると、一体どうなってしまうのか。
 厚生労働省は、介護療養型医療施設の廃止や療養病床の削減に関し、老健施設等への転換を以て、退院を無理強いするものではないという見解を示しているようだ。しかし、仮に転換(選択)した施設の方針と現利用者のニーズが合致しなければ当然退所や退院という事象が発生する訳である。その際、在宅のサービスがどこも一杯で利用することが出来ないとしたなら、その利用者は・・・。
 こんな時に何もアクションを起こせない無力さにイライラ感が募る。そのせいで必然と愚痴も多くなる。今更ながらに、何とかならないものなのかと考えてしまう。受け皿を充実させることもなく、入れ物を無くしてしまうようなことはやめてほしい。国家財政を視点に制度を改悪しなくてはならないようなら、最初から療養病床の推進や介護保険の創設なんぞしなければよかったのではないだろうか。
 このような事を言い始めると、きりがなくなるのでこの辺りでやめておこう。
 日銀の総裁や道路特定財源等の問題も大事かもしれないが、日々の生活に不安を抱えながら生活している国民がたくさんいることにもちゃんと目を向けてくれることを切に願っている。