学童大会市予選まで、残すところ僅か1週間となった。
 思えば、子供達がスポーツ少年団として活動出来る期間は長いようで短い。
 2年生の時に入団したとしても、まともにキャッチボールが出来るようになるまで1年〜2年、まともにバットを振れるようになるまで2年〜3年、守備、走塁と本格的な練習が出来るようになるまで概ね3年とすれば、実質、試合に出れるのは1年〜半年程度のものである。昔ならば、4年生で入団し、1年で基礎を固め、5年生の夏頃から試合デビューでも遅いことはなかった。しかし、今は、4年生頃からの入団では遅すぎて、5年生の夏を迎えても試合に出れるレベル迄には到達しない。
 現在の野球が細かくなった事も要因の一つだが、最大の理由はもっと他の部分にある。小さい頃の遊びが、野球ではなく、ゲーム等になったことにある。ボールで遊ぶ事を経験せずに入団してくる子が明らかに増えた。僅か5m程度の距離も満足に投げられない状態で入団してくる為、投げ方から教えなければならないのである。
 このままなら、恐らくスポーツ少年団の入団条件を緩和していく方向になると思われる。少子化により、入団希望者の人数も減っている。各スポーツで入団希望者の取り合いも始まっており、一部のスポーツ少年団では、就学前の子供の入団も可能となっている。もうじき3歳になる次男が、小学校へ行く頃には、5歳児からの入団も可能となっているのではないかと真剣に思われるほどである。自分は、長男が卒団するまでの関わりだからまだ良いが、毎年毎年、これを経験する各チームの監督さん達の苦労は本当に計り知れない。
 ともあれ、そのような子供達が集まったチームであっても勝負の時は待ってくれない。6年生においては、一番大事な勝負の時が迫っている。人生においては、恐らく負けて学ぶことの方が多いだろう。しかし、絶対勝たなければならない勝負に、負けて得るものなど何一つないのもまた事実。有るとすれば、「後悔」だけである。
 「歓喜」を得るのか「後悔」を得るのか、これまで、どのような時を過ごしてきたかによって決まる。願わくば、「歓喜」を得、今後の人生の糧となるよう祈っている。